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2024/05/08

経営計画の作成

~経営計画書を、必ず自らの手で書き上げることこそ、
社長として絶対にやらなければならないことである。~

 リーダーシップの第一要件は「自らの意図を明らかにする」ことであるのは論を待たない。
 これを発揮するための最大のツールこそ経営計画書なのである。社長の決意、目標、方針、行動要項などが明確に示されている。これに社員は動機づけられるのである。・・・
 社長は、会社の最高責任者である。その社長が、わが社の未来を決める最高方針の樹立と目標の設定を自らの責任と意思において、自らの手によってつくりあげることこそ本当である。その最重要な事を、他の人にやらせるということは、明らかに社長の重大な責任回避である。
(日本経営合理化協会 一倉定の社長学第巻「経営計画・資金運用」より引用)

 インフレの時代、円安の時代、そして国際収支も赤字の時代。長い間経験してきたデフレや円高の時代とは全く異なる時代となってきました。さらに人手不足により中小企業においては人材を確保することが困難となり、円安により海外からの人材も思うように確保できなくなってくる時代です。中小企業の70代以降の経営者には、M&Aで会社を売却もすることなく廃業を選ぶケースも多々見られるような昨今となってきました。
 さてです。これは面白い時代の到来と思いませんか。今までの慣行が通用しない、今までの既得権が逆に邪魔や足かせとなり始めた。新たな価値観で動き出す経営がどうしても必要になってきたような気がしてます。
 こんな時には何が必要なのか、ずばり、経営計画書ではないでしょうか(しかも経営者自らが作成する)。
 経営計画書とは、社長の想いを社員に伝える道具ではありますが、実際は、社長が果たして今の時代に対しどうすれば良いのか、どんな方法でどこの市場に向かって、顧客から必要とされる集団をどう作り上げればいいのか、これまでの現状のどの部分を否定して新しく進めば良いのか、などなど自分自身を整理する最も効果的な道具であり、とても大切な社員に対する方針書となります。
 経営計画書なんて、そんな絵空事を並べることで業績が簡単に回復したり不足人材を容易に補充できるほど甘いもんではないと言いたい部分はあるでしょう。
 それでも作成してみませんか。そんな絵空事にも映ることに真剣に目指す価値を感じられる①経営者が描く会社の未来像と、②そこに続く社員の未来像を具体化することで、会社の方向性も変わり業績も変わるものと思っています。
 会社のビジョン、そして社員へのビジョンも感じられない会社に、若い社員が魅力を感じるのだろうか。これを明確にすることで、会社と社員の双方が気持ちよく成長していけるチームワークができあがるのではないでしょうか、これはそんな道具であると思います。
 経営者は、面白い時代の到来と考え、悩んで悩んで自分の想いを込めた経営計画書を作成してみませんか
所長による経営随想コラム R0605号

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