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2022/11/04

『業績と責任』

~優れた社長は常に「うちの社員はよくやってくれる」と人に語り、
能力のない社長ほど、自社の社員の無能ぶりを他人にこぼす。~

 社長は、社員に対しては、いっしょう懸命やっている限り、寛大にならなければならない。会社の業績は、社長の考え方と行動によって決まるのであって、「企業は人なり」というのは、社長次第ということであって、社員のことではない、と解釈するのが、社長としては正しいのである。
 社長は部下の能力を向上させるための教育をしようとする前に、まず「優れた経営」をすることを自ら誓い、これを実行することこそ本当である。そうすれば、自然に人材が集まり、人材が育つのである。
 優れた経営者は常に「うちの社員はよくやってくれます」と人に語り、能力の低い経営者ほど、自社の社員の無能ぶりを他人にこぼす。企業の業績が上がらないのは、社員の無能の故であるという程、間違った考え方はない。

(日本経営合理化協会 一倉定の社長学第7巻「社長の条件」より引用)

 コロナ禍もそろそろ収まりかけた中、円安、インフレと経営環境が大きく変わります。
 そんな中、今まで通りではうまくいかない状況も増えてきます。そんなうまくいかない場合に限り社員の気に入らない部分ばかりが目に付き、グチが出てくることも多々あると感じます。しかし、もしそうであれば、実に情けないと思いませんか。社員のせいですか、環境に適合する方針を伝えていない、行動を起こせない経営者の問題の方が大きくないですか。
 先ず、社員の仕事に対する懸命さの面を感じ取り、社員がいち早く気づいた環境の変化があるならば経営陣と共有していくことで、経営者にとって取り組まなければならない変化が入手できるはずです。それも踏まえて、今何をすべきか、どう行動して欲しいのかを、今度は方針として社員にフィードバックする、社員教育として、その方針に沿った行動方法を直接伝える。そう心がけて行動すれば、「うちの社員は良くやってくれます」と自信を持って言える組織に変革できるのではないでしょうか。最初から頑張りたくない社員なんて少ないはずです。
 環境に合わせ変化させていく行動が会社としてとれる姿勢は、社員にとってもやりがいに繋がるように感じます。社員と一緒にやる気の持てる経営を実現しませんか。

所長による経営随想コラム R0411号

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