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2026/07/20

素直に生きる

 逆境-それはその人に与えられた尊い試練であり、この境涯にきたえられてきた人はまことに強靱である。古来、偉大なる人は、逆境にもまれながらも、不屈の精神で生き抜いた経験を数多く持っている。
 まことに逆境は尊い。だが、これを尊ぶあまりに、これにとらわれ、逆境でなければ人間が完成しないと思いこむことは、一種の偏見ではなかろうか。
 逆境は尊い。しかしまた順境も尊い。要は逆境であれ、順境であれ、その与えられた境涯に素直に生きることである。謙虚(けんきょ)の心を忘れぬことである。
 素直さを失ったとき、逆境は卑屈を生み、順境は自惚(うぬぼれ)を生む。逆境、順境そのいずれをも問わぬ。それはそのときのその人に与えられた一つの運命である。ただその境涯に素直に生きるがよい。
 素直さは人を強く正しく聡明にする。逆境に素直に生き抜いてきた人、順境に素直に伸びてきた人、その道程は異なっても、同じ強さと正しさと聡明さを持つ。
 おたがいに、とらわれることなく、甘えることなく、素直にその境涯に生きてゆきたいものである。
                                                            (道をひらく 松下幸之助著PHP研究所より引用)

 古い本を手にする機会がありました。長年のご尽力への慰労と人生の節目として、退任される役員の方に送る本としてAIが選択したものであり、ついでに私も購入した本です。 読んでみて、その一文を引用しました。

 インフレ・円安の変革の中で、時代の価値観までもが大きく変化を始め、さらにAIを誰もが活用し始めた時代となる中で、我が社を存続させるために経営の方向性をどう変え行動をどう変えていくのか、経営者の頭を悩ませる時代の開始であるとも考えることができますね。

 いままで優位であった得意分野は追いつかれたり、あるいは時代に取り残されたり、社員とのコミュニケーションはうまくいかなくなったり、収益の悪化と共に悩む経営者も出てきているように感じます。

 そんなときに何から手を付けるのか。逆境も尊く順境も尊い、なんて心境になれるかどうかわかりませんが、真の原点に回帰し、過去のしがらみには開き直りの覚悟を持って、改めて、事業の本質におけるお客様目線で我が社を考えること。そして良いものはいい、悪いものは悪いと「素直に判断」して補正する行動を強い意志でとれるかどうか。もちろん、それを共有し実施する社員とのコミュニケーションは仕組みとして設計していくことは重要です。

 「始まりはいつも小さい」、ある弊社の顧問先の社長が語ってくれました。
 もしかしたら、逆境・順境の双方の部分をしっかり分析し、改めてのチャレンジ精神で踏み出せる経営者には、良い時代の到来なのかも知れません。
 

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