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2025/04/08
磨(ま)すれども隣(うすろ)がず
『論語』に出てくる言葉である。本当に堅いものはいくら磨いても薄くはならない、言い換えれば、真の志を持っている者はどんな抵抗障害にあっても、その志は薄くはならない、ということである。この言葉で思い出す人がいる。この1月2日に91歳で亡くなられた鍵山秀三郎氏のことである。・・・・
鍵山さんにはその後も折に触れ、深い気づきをいただいてきた。その言葉をここに紹介する。(抜粋の一部)
●やらなければならないことだけをやっているようではだめです。本来、やる必要のないことをどれだけできるか。それが人間の魅力をつくります。
●不合理で割に合わないことほど、将来よいことが起こる種まきになる。逆に都合のいいこと、利益が出ていることをやって、人からうまいことをやっているなと思われるようなことをしていると、長い目で見ると、いいことが起きない。逆にマイナスが次々と起きてくる。
●いまの人は自分にとっての好都合ばかり求める傾向が強いですね。けれども、自分の好都合というのは人の不都合に繋がることが多いものです。にもかかわらず、自分の好都合さえ満たされれば、それが幸せだという考えが不幸のもとなんですね。
●微差の積み重ねが大差となり、絶対差となる。
●「困難と失敗とは違う。困難と失敗を同一視するくらい危険なことはない」普通、みんな困難に出遭うと、ああもう失敗したと思います。けれどもそれは困難なだけで失敗ではないのです。
●自分の能力をはるかに超えることを求められる環境に身を置いた時に初めて人は成長していく。楽な環境に身を置いている間は決して成長しない。
いずれも、鍵山さんの体験から出た宝玉のような言葉である。
インフレによる価格の上昇、人件費を上げる必要性、そんな中で、この地区における自動車関連でのアメリカ関税の問題が起き不安が重なり、ますます従来と同じ経営で太刀打ちできなくなる恐怖感が増してきていると思われます。
自動車関連以外でも、昨今赤字が膨らみ、どう経営の変更をしていったら良いのかに悩んでいる経営者も増えてきている実感もあります。そんなとき、このテーマは的外れだろうと反論される声も聞こえてきそうである。
焦りや視野が狭くなってしまう環境下であることを理解した上で、だからこそ、イエローハット創業者であった鍵山さんが大切にしてきた言葉を顧みて、経営は原点に戻って冷静さを取り戻し、今どうあるべきかについて改めて考えてみることで、答えのヒントが出てくるようにも思います。甘いとか現状がわかってないとか言われても、目指す答えは必ずあるはずです。目先の短絡的な行動とならないよう、現状の目線を少し鳥瞰的視点において行動して欲しい限りです。経験則から、会社は簡単には潰れません、打つ手は必ずあるはずです。顧客の立場、競合の立場を考え、我社の立ち位置を決める決断が重要です。
鍵山さんにはその後も折に触れ、深い気づきをいただいてきた。その言葉をここに紹介する。(抜粋の一部)
●やらなければならないことだけをやっているようではだめです。本来、やる必要のないことをどれだけできるか。それが人間の魅力をつくります。
●不合理で割に合わないことほど、将来よいことが起こる種まきになる。逆に都合のいいこと、利益が出ていることをやって、人からうまいことをやっているなと思われるようなことをしていると、長い目で見ると、いいことが起きない。逆にマイナスが次々と起きてくる。
●いまの人は自分にとっての好都合ばかり求める傾向が強いですね。けれども、自分の好都合というのは人の不都合に繋がることが多いものです。にもかかわらず、自分の好都合さえ満たされれば、それが幸せだという考えが不幸のもとなんですね。
●微差の積み重ねが大差となり、絶対差となる。
●「困難と失敗とは違う。困難と失敗を同一視するくらい危険なことはない」普通、みんな困難に出遭うと、ああもう失敗したと思います。けれどもそれは困難なだけで失敗ではないのです。
●自分の能力をはるかに超えることを求められる環境に身を置いた時に初めて人は成長していく。楽な環境に身を置いている間は決して成長しない。
いずれも、鍵山さんの体験から出た宝玉のような言葉である。
(致知出版社 致知5月号より引用)
インフレによる価格の上昇、人件費を上げる必要性、そんな中で、この地区における自動車関連でのアメリカ関税の問題が起き不安が重なり、ますます従来と同じ経営で太刀打ちできなくなる恐怖感が増してきていると思われます。
自動車関連以外でも、昨今赤字が膨らみ、どう経営の変更をしていったら良いのかに悩んでいる経営者も増えてきている実感もあります。そんなとき、このテーマは的外れだろうと反論される声も聞こえてきそうである。
焦りや視野が狭くなってしまう環境下であることを理解した上で、だからこそ、イエローハット創業者であった鍵山さんが大切にしてきた言葉を顧みて、経営は原点に戻って冷静さを取り戻し、今どうあるべきかについて改めて考えてみることで、答えのヒントが出てくるようにも思います。甘いとか現状がわかってないとか言われても、目指す答えは必ずあるはずです。目先の短絡的な行動とならないよう、現状の目線を少し鳥瞰的視点において行動して欲しい限りです。経験則から、会社は簡単には潰れません、打つ手は必ずあるはずです。顧客の立場、競合の立場を考え、我社の立ち位置を決める決断が重要です。
所長による経営随想コラム R0704号