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2023/01/06

集中の原理

~市場の全ての要求を満たそうとすると、全ての要求を満たせなくなる。
お客様が望むのは、全ての品が揃っていることではなく、
自分の買いたい品が豊富に揃っていることである。~

 企業の持っている資源(人・物・金・時間)は有限である。それにひきかえ、お客様の要求は無限である。だから、どんなマンモス企業であろうとも、お客様の要求を全てみたすことは、初めからできない相談である。
 お客様の全ての要求を満たそうとすると、全ての要求が満たせなくなってしまうのである。
 とすると、有限の資源しか持っていない企業のあり方は自然にきまってくる。それは、お客様の要求の特定の部分に限定しその中でお客様の多様な要求を満たす。ということである。お客様の要求の特定の部分に事業を絞り、これにわが社の資源と努力を集中することである。これが集中の原理である。

(日本経営合理化協会 一倉定の社長学第1巻「経営戦略」より引用)

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 インフレ傾向が続き、今年は仕入全般で価格高騰となるだけでなく、必要なものが入手できない状態まで続くことが想定されます。その中で、どうすべきなのか。
利は元にあり、これは、利益は上手な仕入れから生まれてくるということですが、思うように入手できない環境下にあっては、事業の方向性まで変える覚悟も必要になります。入手できるものを中心に事業を再考し、お客様に必要とされる事業に我が社をどう合わせていくのか、どう変化させていくのか、真剣に取り組む必要がでてきます。
 戦争の先行きも中国の経済環境も不透明、金融環境の変化も未定、この環境激変は新たな事業のチャンスにもなります。いつどうやったら売上が戻るかと言った感覚をやめて、我が社が生存する観点を考える、お客は何を必要としているのかを経営の現場で、冷静に観察・分析し、我が社の事業の変革するデザインを考えてみましょう、これが有用な年になると考えております。
 顧客目線で自社を再評価し、変化する方向性を決定し、集中の原理を持って実行する、そんな経営が求められる年になると思います。
 そして、この変化を楽しめるかどうか、新たに問われる経営者の姿勢ですね。

所長による経営随想コラム R0501号

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