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2023/03/20

若いメンバーは何に「飢えている」のか?

 一方、いまの社会に足りないものは「人と人のつながり」「助け合い」です。若者たちは、目に見えるモノやお金ではなく、人と人とのつながりといった「精神的な豊かさ」に対してハングリーになっているのです。
 ですから、彼らからハングリー精神が失われたわけではなく、ハングリー精神が発揮される対象が変わったにすぎません。かつての若者たちが「物質的な豊かさ」を求めたのと同じくらいの渇望感を持って、「精神的な豊かさ」を求めているのです。
・・・
「ノルマを達成すれば給料が上がる」と言われても、いまの若者たちは頑張れません。「なぜそのノルマを達成する必要があるのか?」「そのノルマ達成は、どんな他者への幸せにつながっているのか?」・・・それを納得しなければ、積極的に動けないのです。
 これからのりーダーが語るべき「成果」とは、売上・利益や昇進・昇給ではなく、仕事の先にある「社会への貢献」です。つまり、仕事というものが、上司から与えられるものではなく、他者に貢献するためのものへ、「会社のためにやらされること」から「社会に対して関わること」へと変わってきたとも言えるのでしょう。
      (ダイヤモンド社 最高のリーダーは何もしない 藤沢久美著 より引用)

 読んでなかった古い本を自分のKindleの中で見つけ、すぐに読んだ感想からです。
 昨今、転職サイトのCMがやたら目につくようになってきました。この領域がよほど儲かるビジネスに変化してきているのでしょう、また、それだけ自社に不満不安を感じる方も増えているのでしょう。
 転職理由の多くは、①仕事内容、②人間関係、③勤務時間、④給与や待遇面、と言うデータが出されています。インフレ環境に拍車がかかる中、給料が上がらなければ転職を考えるのは当然として、やる気が持てない仕事や看過できない人間関係も大きな理由となっているのは理解できるところです。
  転職を考える20代から30代が失ってしまう働く意欲について、経営者は理解していても、管理者まで理解できているでしょうか。今の若手社員が求める「精神的豊かさ」を理解してあげる企業集団となっていますでしょうか。

 この本は、よく言われる「ビジョン経営」本に過ぎないのかも知れません。しかし、知識としてわかっていても行動しなければ何にもなりません。激変する環境下であっても、変えることなく経営者が社会に対し目指すもの、「我が社の経営ビジョン」のはずです。
 少し古い感覚を持つ管理者さえも「ビジョン」を取り入れ実際に行動することで、若い社員を「社会の一員として役に立つ社員に育てる」ことに繋がり、魅力を体現できる集団へと変貌できるのではないでしょうか。
 せっかく入社したのにすぐにやめたいと考える社員は本来多くないはずです。採用だって今後ますます難しくなります。
 社員にとって、良い会社に入社したと思わせる会社を真剣に目指してみませんか。
所長による経営随想コラム R0503号

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