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2026/10/16
生きがいのある人生としての「経営者の使命」と「経営者の実践」
「生きがいのある人生の生き方」とはどういうのかと考えますと、結局それは、(1)自分の天分をできるだけ十分に発揮し実現すること、(2)今ひとつは、人のために尽すというこの二ケ条で一おうは十分と言えるでありましょう。しかし、考えてみれば、それは何ら不思議ではないわけです。というのもこの二ケ条は、人生の生き方の最も根本的な二大原則だからです。
わたくしが王陽明の考えに初めて触れたのは、三十を少し越えたところでしたが、「人間は実行しない限り真に知ったとはいえない」という真理を突きつけられた時には、心の底から驚いたのです。つまりそれまでのわたくしは、色いろな事がらを知っているということだけを頼みにして、得意にさえなっていたのですが、それによって、一切の物事がガラガラッと音を立てて崩れてゆくようなはかなさを、心の底から味わったのです。そしてそれまで、色いろと本などを読んで知った事を頼りにしていた自分の生活が、いかに中味のない空虚なものかということを、心の底から痛感せしめられたのです。
この王陽明の教えによって、わたくしの心の中には一種の革命が起こったのです。つまり一種の精神革命であります。それはまるで、大地震か何かで、廃墟になった大都会の片隅に一人立った人間のように、まず足もとに散らかっている崩れたレンガの破片やコンクリートの塊などを片づけて、その跡へささやかながら、手づくりの掘立小屋みたいなわが家を建てにかかったわけであります。そしてそれから「実行」「実践」というささやかなレンガを一つ積んで、やっと今日に到っているのであります。
(致知出版社 森信三著 不尽精典 P314より引用)
森信三氏の生誕130周年記念の新刊(復刊)が発行されるということで、早々に購入した本です。古い本の部分もありますが、現在のこんな時代だからこそ、人間学として考えさせられるものも多く感じ今回引用しました。
昨今の経営者は実に多くのことを学んでいます。しかし、知識と実践の間に結構な隔たりがあることも日常です。この引用では、三つのことが問われているのだと思います。
①自分は何のために会社を経営しているのか
②自分の持っている力を、誰のために使っているのか
③大切だと分かっていながら、実践できていないことは何か
すなわち、自分の持つ能力を十分に発揮し、人のために役立つことが、生きがいのある人生につながる。しかし、それを理解するだけでは意味がない。日々の経営の中で実践してこそ価値が生まれる、そのためにも、大きな改革を一度に実現することよりも、今日できる一つの実践を積み重ねることが会社の未来に繋がっていくのだと思うところです。
時代の変化が激しく、今何をしたら良いのか、果たして会社を守れるのだろうか、資金繰りで銀行への説明はどうしたら良いのだろうか。そんなときにも、なおさら、三つの視点に戻って冷静になって実行すべきです。答えは必ずあると私は思っています。
わたくしが王陽明の考えに初めて触れたのは、三十を少し越えたところでしたが、「人間は実行しない限り真に知ったとはいえない」という真理を突きつけられた時には、心の底から驚いたのです。つまりそれまでのわたくしは、色いろな事がらを知っているということだけを頼みにして、得意にさえなっていたのですが、それによって、一切の物事がガラガラッと音を立てて崩れてゆくようなはかなさを、心の底から味わったのです。そしてそれまで、色いろと本などを読んで知った事を頼りにしていた自分の生活が、いかに中味のない空虚なものかということを、心の底から痛感せしめられたのです。
この王陽明の教えによって、わたくしの心の中には一種の革命が起こったのです。つまり一種の精神革命であります。それはまるで、大地震か何かで、廃墟になった大都会の片隅に一人立った人間のように、まず足もとに散らかっている崩れたレンガの破片やコンクリートの塊などを片づけて、その跡へささやかながら、手づくりの掘立小屋みたいなわが家を建てにかかったわけであります。そしてそれから「実行」「実践」というささやかなレンガを一つ積んで、やっと今日に到っているのであります。
(致知出版社 森信三著 不尽精典 P314より引用)
森信三氏の生誕130周年記念の新刊(復刊)が発行されるということで、早々に購入した本です。古い本の部分もありますが、現在のこんな時代だからこそ、人間学として考えさせられるものも多く感じ今回引用しました。
昨今の経営者は実に多くのことを学んでいます。しかし、知識と実践の間に結構な隔たりがあることも日常です。この引用では、三つのことが問われているのだと思います。
①自分は何のために会社を経営しているのか
②自分の持っている力を、誰のために使っているのか
③大切だと分かっていながら、実践できていないことは何か
すなわち、自分の持つ能力を十分に発揮し、人のために役立つことが、生きがいのある人生につながる。しかし、それを理解するだけでは意味がない。日々の経営の中で実践してこそ価値が生まれる、そのためにも、大きな改革を一度に実現することよりも、今日できる一つの実践を積み重ねることが会社の未来に繋がっていくのだと思うところです。
時代の変化が激しく、今何をしたら良いのか、果たして会社を守れるのだろうか、資金繰りで銀行への説明はどうしたら良いのだろうか。そんなときにも、なおさら、三つの視点に戻って冷静になって実行すべきです。答えは必ずあると私は思っています。